基礎梁の検討に用いるW、C、Mo、Qの計算式の変更をおこなった。
(W=等分布荷重 C=梁端部モーメント Mo=梁中央モーメント Q=せん断力)
Wについて
Ver3.03では、地反力を基礎梁が接するスラブの直行する辺の長さx1/2の数値で割った値としていた。
Ver4.00では、基礎梁に接する両側スラブの亀甲面積に地反力をかけた値=負担荷重を、検討する基礎梁長さで割った値にした。
Cについて
Ver3.03では、基礎梁全体長さをLとして、「w/12(L^3-2a^2L+a^3)」の式を用いて算出した上で、基礎梁検討用スパン(上部柱間距離)とLの比の値を掛けた値としていた。
Ver4.00では、Lは基礎梁検討用スパン(上部柱間距離)を用い、「wL^2/12」の式を用いて算出した値にした。なお、検討する基礎梁が短辺方向の場合、基礎梁に接するスラブの亀甲面積が三角形になるため、1.34倍割増を適用するようにした。
(参考)基礎梁の長期応力は、通常の梁とは上下を逆に考えて、地面からの接地圧による分布荷重に対して柱が支点反力となる梁のモデルに対して、せん断力と曲げモーメントを算出する。柱が複数ある場合には連続梁となるが、ここでは、柱と柱の間の1スパン分ごとに単純梁モデルで中央モーメントを求める簡易な方法を示している。べた基礎の場合は、べた基礎区画を亀甲分割して基礎梁の負担荷重を求め、これを基礎梁長さで除した等分布荷重としたものでよい。(三角形分布の基礎梁については、中央部モーメントを等分布荷重の4/3倍、両端部モーメントを等分布の5/4倍とすることが望ましい。)柱と柱の間のスパンは、その上部に壁がある部分は対象外としてよい。
MoとQについても、上記と同様に計算式の変更と、採用するLの値を変更している。
Ver3.03では、基礎梁の全長に対する曲げモーメントとせん断力を扱っているが、Ver4.00では基礎梁の上部に乗る柱間距離に対する曲げモーメントとせん断力を扱っているので、将来間仕切壁の変更を行い、荷重負担が変わる場合には、基礎梁が不利になることが考えられる。